松本いちかと紗倉まなの共演を聞いて驚いた。AVはなんでもありだがこの組み合わせは想像になかった。元より松本いちかと紗倉まなが同時代の女優であることが意識になかった。
11年前の衝撃的なデビュー以来、紗倉まなはSODのトップ専属女優であり続け、近年ではAV以外での活躍も多い。松本いちかはやはりSODでデビューした後、キカタンに転身し大活躍をしている。AV以外の活動は少ない。紗倉まなの決して多くない共演作の共演相手に、世代もフィールドも異なり、縁も薄そうな松本いちかが選ばれたのが意外だった。
意外だったがどんな作品になるのか楽しみだった。松本いちかの表現力にはいつも驚かされているが、共演作では同等の力を発揮できる女優が少なく物足りないものが多いのを残念に思っていた。レジェンド女優・紗倉まなならば、共演作での松本いちかの力を十二分に発揮させてくれるのではないかと期待した。そして本作はその期待以上だった。
姉のまなを大好きないちかは、姉が自分のものでなくなることを知り、狂的にまなを襲う。仲良くお風呂に入って、姉に身体を洗ってもらい、きれいな身体と無垢な表情で嬉しそうにしていたいちかから、病的に姉に迫るいちかへの豹変に凄みを感じる。性欲や征服欲ではなく、ただ姉のことを好きで、自分だけのものにしたい意志がそうさせている真っ直ぐさが怖い。その直情通りなのか、狂気に反してなのかわからないが、ふたりの裸体が美しい。いちかの幼く細い身体と、内面の充実をも感じさせるまなの成熟した肉体は対称的で、ふたつの裸体が絡み合う姿は美しく、官能的だった。
いちかの真っ直ぐさは若さゆえなのだろう。近親の情に身体の疼きを加えても、まなはそれに応えきれない。快感に溺れても、それに心を任せられ、将来を忘れられるほど若くはないのだ。ようやく口にした、いっちゃん好き、という言葉に、わたしはお姉ちゃんを愛していると即座に被せたいちかとの間には、絡み合う身体とは裏腹の距離を感じた。気持ちを届けられないいちかと、気持ちを受け止められないまなと、それでも求めあう身体を描いた本作はエロく、感動的だった。
そして松本いちかの狂気と切ないほどの純情の表現は素晴らしかった。ぜんぶ受け止めてくれた紗倉まなのおかげだ。紗倉まな自明のことながらすごい。こんな松本いちかを見せてもらえて、紗倉まなとこの配役に感謝が止まらない。
ポポ口
2022-06-23