個人的にAVの中身をジャケットの情報で補完しようとするタイプの作品が嫌いで、ましてや小説で世界観見せますみたいな方向性はどうかと思う。映像作家ならAVの中身だけで伝わるようにするのが筋なんじゃないだろうか。こっち系の作品に限っても、本田莉子『最後のレ●プ』とか青木玲『脱獄者』みたいな力作を見てるから余計にそう思う。
設定や脚本自体はさして斬新さも面白みもないし、前半が疑似ハメっぽいのはともかく、変なところでカットが入る変なカメラ割りにもイライラさせられることが多く、AV作りの力の入れどころを間違ってるんじゃないかと言いたくなる。
ただ、女優と佐川の演技バトルとして見た場合はそれなりに見ごたえあり。特に「女はガンガンチ○コ突っ込めば気持ちいい」というAVファンタジーを否定するところから入ってるので、こなれてない膣奥責めへの痛みやつらさを演じる女優がかなり上手い。苦痛の中に快楽が混じる変化の演技も上手いし、無理やり中に出された精子の感覚を表情一つで演じるのも小早川怜子なみに上手い。疑似ハメまじりだから演じる余裕があるんじゃね?っていう冷めた見方も出来るんだけど、演技力の向上自体は否定すべきことじゃない。
中盤は人目を気にしなきゃいけないような野外っぽさの演出にしては安っぽいし、カラミも膣奥がこなれてきた半堕ちの演技と声出せない系の演技が渋滞してるが、寝バックで膣奥に突き刺さるチ○コに半泣きになる演技とか上手い。2回目の中出しの方が受精演技が控えめなのは微妙だけど。
最後の本番はクライマックスにふさわしいような膣奥イキを期待したが、チ○コの抜き差し優先のセックスと画作りが期待外れ。特に佐川の代名詞でもある膣奥にグリグリと圧をかけるような責めや女の目の奥に精神的な圧をかける責めがどっちも不発ぎみでもったいない。
同時期に出たアタッカーズの日下部加奈作品もそうだが、ドラマや映像としての作りが安っぽくて女優のポテンシャルを引き出すにいたらず、まるで昔流行った音楽Pのような、作り手の枯渇・限界を感じさせる残念さがある。小説では映像作品としてのAVのしょぼさはごまかせないので、基本に立ち返って作品から気合を感じるようなAV作りをお願いしたい。
じっくりゆっくり
2021-11-08