冒頭、中田が結婚指輪してない手抜きは美谷朱里の『もうすぐ彼が帰ってきます。』のときと同じ。『もうすぐ妻が帰ってきます。』のときはそんなことなかったのに何でこうなったのか、割と重要な小道具だと思うだけに理解に苦しむ。
夫に浮気された人妻の破滅型の捨て身感はアタッカーズの『バイト先の欲求不満な人妻とヤリまくった日々。』初期作品を彷彿とさせるし、内に抑え込んだ行き場のない激情を表情一つで演じる女優が絶妙。中田と妻との夫婦の距離感の演出も良いし、女体を焼き物の粘土に見立てるアイデアも良かったけど、オッパイこねただけですぐ終わっちゃうのが中途半端でもったいない。
男は妻や今の生活を捨てる覚悟は出来ず、女もまた師匠の跡継ぎ兼愛人として生きていくしかないという、人生を共にすることはできない2人の精神的な結びつきを象徴するラストセックスからの最後の中出しと、2人しか知らない夫婦湯呑の秘密が美しい。
ただ、ドラマとしてならともかくAVとして見た場合は、終盤の女優の顔アップ以降のクライマックスを疑似ハメで誤魔化した感が強くて、中出しもチ○コ抜けすら撮らない締めが尻すぼみ。特に抜かずのキスの後の変な「間」はいかにも何かやってますっていう作為感強くて興ざめ。ジャンル分けに「中出し」がないのは記載漏れじゃなくて実質は外射もの。
夫は浮気してるし義父の性奴●という日下部加奈の救いのない状況がそのまんまだし、生活圏が中田夫婦と同じ状況は変わらないという環境を考えると、美谷朱里のときみたいに続編を作る可能性は捨てきれない。人妻陶芸家が経済的に自立できないという事情が変わるだけで色々動かせそうな気もするので、あくまで納得のいく台本であればの話だが、今後の展開に期待してみたい。
じっくりゆっくり
2023-11-29