『残業続きの兄貴の帰宅をいつも深夜まで待つ兄嫁と、欲望のままにヤリまくった兄貴が帰ってくるまでの8時間。2』の単体バージョン。人物描写が細かく丁寧になりドラマとしての作りこみに気合を感じる。
黒川すみれも省エネ女優時代がウソのように演技レベルを上げてて、後半は気力と体力が限界かなって危うさはあるけどエンディングまでしっかり走り切ってるし、男優も女優との相性がよかったか貢献度が高い。
夫は多忙だが夫婦仲が悪いわけではなく、妻として寂しさに耐えられるギリギリのところで踏みとどまっていた兄嫁をよろめかせようと、さりげなく風を送り続ける義弟のさじ加減も芸が細かい。嫁をめぐる兄と弟の遠回しな攻防からの夫婦のアリバイセックスの差し込み方も、孕ませものという作風を考えると構成が上手いと思う。誕生日をすっぽかされて、今後もずっとこのままなんじゃないかと心が折れそうな兄嫁に、義弟が一気に攻め込む最初のエロまで40分近い長尺にも関わらず、序盤のドラマがずっと緊張感を保ってるのがすごい。
義弟の生チンが入って来る瞬間の高ぶりを演じる女優も上手かったし、ねっとりキスのスローな情感表現とハードセックスのバランスもいい。中出しの予兆を感じて義弟の子供を妊娠する可能性への兄嫁の焦りと興奮からの、追い打ち中出しで建前の抵抗を諦めさせ、兄嫁が状況を受け入れて自分から求め始めるまで怒涛の攻勢をかける義弟との心理的駆け引きも完成度高い。
本番シーンが多いので疑似のパートももちろんあるはずだが、そのへんも気にならないくらいカラミの完成度は高いと思うし、中出しに連続性があるシーンではクンニを止めて義弟が自分の精子をなめてるような気色悪さを排除したのも演出が細かくて高評価だし、仕切り直してのラストセックスのクンニはまあ許容範囲だろう。最後は演出として抜かずの密着状態でのキスやハグに尺を割いており、このまま妊娠もありうる2人の愛が感じられる締め方も素晴らしい。
2人が今後どうなるかあいまいなグレーゾーンのままで終わるエンディングは好みが分かれそうだが、監督としてはいろいろなパターンを検討したうえで選んだ結果だと思うのでこれでいいのだと思う。
最初から最後までしっかり作りこまれた力作で、こういう作品がちゃんと評価されて欲しい。
じっくりゆっくり
2022-03-22