太田みぎわ監督といえば「憑依バカッター」や「がいがぁかうんたぁ」、というのが多くのAVマニアの印象だと思われるが、その世界観というか内なる狂気が炸裂しているのが「少女を詰め込んで運ぶ」系の作品だったと思う。暗くて胸糞悪く救いがない内容で、何かとうるさいご時世によくこれだけ攻められるなと思ってしまう作品なのだが、その「やってはいけないこと」こそがエロであり興奮要素だというのがビシビシ伝わってくる作品だった。
そしてドグマ移籍後第一弾である本作は、それらの要素を引き継ぎながら、遥かに凌駕する狂気に満ちている。
今回やってしまう「やってはいけないこと」は、レ●プだとか少女を監禁するだとかそういうレベルではない。
洗脳、というより人格の破壊、人間の肉体どころか精神まで犯してしまう。AVのジャンルでよくある洗脳催●ものはどこかギャグっぽい要素があるが、ここまでガチでやられるとヤバさしか感じない。
ノートに走り書きされたチープな計画と、手作り感満載の安っぽい装置がかえってその不安を後押しする。もう、マジの犯罪の光景を見せられてるんではという気にすらなってくる。
そしてその狂気を受け止める冬愛ことねの表情!
もちろん台本があるのだろうが、それにしてもガチすぎる演出、ガチすぎる狂気にだんだんと目が死んでいく様子には、やはり「やってはいけないこと」のエロスを感じずにはいられない。冬愛ことねと一緒に、見ている自分もこの狂気の世界に取り込まれ、冬愛ことねが壊れていく光景に興奮している。そしてその自分に気づいた時の背徳感たるや!
この作品は最近のAVとしてはかなり変わっている。
しかし単に奇をてらったとかいうのではなく、その異質さこそがエロのキモである。
本当にヤバいのではと心配にすらなる演出と、冬愛ことねの熱演の応酬は、この技をどう受けて返すかというプロレスを見ているかのようでもある。
太田みぎわはこのドグマ移籍第一作で、新たな段階に進んだと思う。
そして(多少大げさに言えば)AVの概念も変えてしまうかもしれない。そんな気すらしてくる。
krsm
2020-11-25